ポジティブばあさん


 むかしむかし、おじいさんとおばあさんがいました。
 おじいさんは森へ狩りにおばあさんは森へ木を集めに行きました。
 ところがおじいさんはほかの狩りに来ていた人たちに間違って撃たれて死んでしまいました。
 しかしおばあさんは、いつもより木がたくさん拾えたので鼻歌を歌いながら家に帰りました。

 おばあさんは家で拾ってきた木に火をつけて暖を取っていると、
 遠くから祭りの音がきこえてきました。おばあさんは急いでそこに行きました。
 祭りが終わり、おばあさんが家に帰ってくると、家が燃えてしまっていました。
 しかしおばあさんは祭りのかけっこで一等賞が取れたので、残った木で嬉しそうに簡単な家をつくりました。

 次の日、おばあさんが昼寝をしていると、死んだはずのおじいさんが家に入ってきて、
 おはよう、と言いました。しかしおばあさんは全く気付きませんでした。
 そのあとおばあさんは川に向かうと、そこに飛び込んでそのまま死んでしまいました。
 しかしおばあさんは、川の中で魚を一匹食べられたので、満足そうに死んでゆきました。





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